~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
21(許せないものもある)
シェリンを身代わりに置いたジェミーがルブロのもとで式の日の計画を練り、ペリエライツ家に戻ろうとしていた頃。
ウィリアムとブラウンによる、ルゼの身元の捜索は難航を極めていた。
「くそっ、これだけ探してどうして見つからないんだ!」
いくつもの×マークがついた地図の上に両手をぶつけ、ブラウンが苛立ちを見せる。
隣に佇むウィリアムの眉間も、深い皺を刻んでいる。
「ううむ。王都でロドリエ商会のものが出入りする場所はあらかた当たったはずなのですが」
本部から出る馬車を配下の手により追跡し、王国騎士団長であるガーフィールの手も借りて街中を捜索、時には立ち入りまで強行しても、ペリエライツ一家の姿形はまったく見えてこない。
「まさか、王都の外に連れ出されたんでしょうか。それとももしや」
「いや、騎士団の手も借り、王都内外に運び出す荷物の検閲も行っている今、外に彼らを連れ出すのは困難。それに命を奪うようなことまではしていないはずです。そんなことをすれば万が一があった時、言い逃れはできない。いかに国王になった後でも、公爵家の人間を含む者たちに自ら手を下すなど、致命的な汚点となる。人心は離れ、下手をすれば玉座から引きずり下ろされますからな」
ウィリアムとブラウンによる、ルゼの身元の捜索は難航を極めていた。
「くそっ、これだけ探してどうして見つからないんだ!」
いくつもの×マークがついた地図の上に両手をぶつけ、ブラウンが苛立ちを見せる。
隣に佇むウィリアムの眉間も、深い皺を刻んでいる。
「ううむ。王都でロドリエ商会のものが出入りする場所はあらかた当たったはずなのですが」
本部から出る馬車を配下の手により追跡し、王国騎士団長であるガーフィールの手も借りて街中を捜索、時には立ち入りまで強行しても、ペリエライツ一家の姿形はまったく見えてこない。
「まさか、王都の外に連れ出されたんでしょうか。それとももしや」
「いや、騎士団の手も借り、王都内外に運び出す荷物の検閲も行っている今、外に彼らを連れ出すのは困難。それに命を奪うようなことまではしていないはずです。そんなことをすれば万が一があった時、言い逃れはできない。いかに国王になった後でも、公爵家の人間を含む者たちに自ら手を下すなど、致命的な汚点となる。人心は離れ、下手をすれば玉座から引きずり下ろされますからな」