~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
おまけ①
レビエラ王国の第三王子、アルサイド・デュア・レビエラ。
ことルゼは――過去の記憶を取り戻し、ジェミーに再開することができた今、非常に悩んでいた。
「う~ん、いったいどれを選んだらいいんだ? なあ、ウィリアム」
彼の手元には小粒のダイヤのネックレスや、ブーケのデザインで色とりどりの宝石が散りばめられたブローチなど、多種多様な宝石群が。
実は彼は次の休みに、ジェミーと初めてのデートにいくことになったのだ。その記念すべき日にプレゼントは欠かせない。なので全身全霊をかけ宝飾店でそれを選んでいるのである。わざわざ駆り出してきた、今はお城勤めの何事にも経験豊富な老爺と一緒に。
しかしながら、彼は申し訳なさそうに小さく眉を下げる。
「ルゼ様、まことに不甲斐なく思いますが、私は妻子を持たずにこの時まで過ごして参りました。ジェミー様への贈り物の相談相手としては、適任ではございません」
それはもっともなのだが、なかなかちょうどいいアドバイスをくれそうな人間が周りにいないのだ。現国王の第三妃にあたる、自分の母親とは、少しずつ親子としての距離を深めている最中だし、ジェミーの友人のセニアやシェリンなどとも、こんなところに付き合わせる間柄じゃない。他に頼りになりそうなのと言ったら……。
ことルゼは――過去の記憶を取り戻し、ジェミーに再開することができた今、非常に悩んでいた。
「う~ん、いったいどれを選んだらいいんだ? なあ、ウィリアム」
彼の手元には小粒のダイヤのネックレスや、ブーケのデザインで色とりどりの宝石が散りばめられたブローチなど、多種多様な宝石群が。
実は彼は次の休みに、ジェミーと初めてのデートにいくことになったのだ。その記念すべき日にプレゼントは欠かせない。なので全身全霊をかけ宝飾店でそれを選んでいるのである。わざわざ駆り出してきた、今はお城勤めの何事にも経験豊富な老爺と一緒に。
しかしながら、彼は申し訳なさそうに小さく眉を下げる。
「ルゼ様、まことに不甲斐なく思いますが、私は妻子を持たずにこの時まで過ごして参りました。ジェミー様への贈り物の相談相手としては、適任ではございません」
それはもっともなのだが、なかなかちょうどいいアドバイスをくれそうな人間が周りにいないのだ。現国王の第三妃にあたる、自分の母親とは、少しずつ親子としての距離を深めている最中だし、ジェミーの友人のセニアやシェリンなどとも、こんなところに付き合わせる間柄じゃない。他に頼りになりそうなのと言ったら……。