~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
おまけ④
「どうしよ、どうしよ、どうしよーっ!」
ジェミーは王都の通りを焦りながら走っていた。
実は今日は、ルゼとの大事なデートの日だ。なのに、もう待ち合わせ時刻を十分も過ぎている。
学園を卒業したとはいえ、毎日ジェミーのもとにはひっきりなしにやることが舞い込んでくる。
順調なジェミーズグループの経営の相談や、公爵家息女としての各方面への挨拶、父や兄の仕事の補佐など。そしてそれはルゼの方も同じで、第三王子として、日々王宮の様々な部署に赴き、将来国政に関わるための知識を培っている。
そんな中、様々な調整を経てやっとふたりで合わせた休みなのに。いや、だからこそか、ベッドに入った後も――食事中に、彼がナプキンで口元を拭いてくれたりとか、劇場の暗がりで、こっちの手を握ってきたら、とか――妄想が捗る捗る。楽しみ過ぎて昨晩は夜更かしの末、見事朝チュンを迎えてしまい……。
おまけにドレスやアクセサリー選びに凝り過ぎて、気がつけば出立時間を大幅にオーバー。
ミリィがジェミーを馬車に放り込んで、超特急でここまで連れてきてくれたけれど、大遅刻は確定。ひたすら申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「うわぁぁぁん、私のバカぁ~! 社会人失格よー!」
ジェミーは王都の通りを焦りながら走っていた。
実は今日は、ルゼとの大事なデートの日だ。なのに、もう待ち合わせ時刻を十分も過ぎている。
学園を卒業したとはいえ、毎日ジェミーのもとにはひっきりなしにやることが舞い込んでくる。
順調なジェミーズグループの経営の相談や、公爵家息女としての各方面への挨拶、父や兄の仕事の補佐など。そしてそれはルゼの方も同じで、第三王子として、日々王宮の様々な部署に赴き、将来国政に関わるための知識を培っている。
そんな中、様々な調整を経てやっとふたりで合わせた休みなのに。いや、だからこそか、ベッドに入った後も――食事中に、彼がナプキンで口元を拭いてくれたりとか、劇場の暗がりで、こっちの手を握ってきたら、とか――妄想が捗る捗る。楽しみ過ぎて昨晩は夜更かしの末、見事朝チュンを迎えてしまい……。
おまけにドレスやアクセサリー選びに凝り過ぎて、気がつけば出立時間を大幅にオーバー。
ミリィがジェミーを馬車に放り込んで、超特急でここまで連れてきてくれたけれど、大遅刻は確定。ひたすら申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「うわぁぁぁん、私のバカぁ~! 社会人失格よー!」