離婚を前提にお付き合いしてください ~私を溺愛するハイスぺ夫は偽りの愛妻家でした~
2. 最後のそのときまで
約束の日まで残すところ一ヶ月となり、もはや離婚を意識しない日はない。残りわずかな時を今の二人らしく前向きに過ごせたらと思うものの、二人の間には未だに微妙な空気が流れている。
目に見えない壁は依然として千博との間に存在しており、それが美鈴にもどかしさと焦りを与える。
自分の気持ちさえよくわからないのに、壁まで感じてしまえば、上手く心の整理がつけられないのではないかと。
あの日の行動の真意を直接千博に聞けたらいいが、ただでさえ壁を感じている状況でそんなことをすれば、壁はさらに厚くなりかねない。だから、美鈴から訊くことはできない。
せめてこの空気だけでも変えようと、食後にティータイムを設けて会話の時間を増やすなど試みているがあまり変化はない。
今日も大きな収穫は得られないまま、美鈴は一度会話に区切りをつけ、別の話題に切りかえる。
目に見えない壁は依然として千博との間に存在しており、それが美鈴にもどかしさと焦りを与える。
自分の気持ちさえよくわからないのに、壁まで感じてしまえば、上手く心の整理がつけられないのではないかと。
あの日の行動の真意を直接千博に聞けたらいいが、ただでさえ壁を感じている状況でそんなことをすれば、壁はさらに厚くなりかねない。だから、美鈴から訊くことはできない。
せめてこの空気だけでも変えようと、食後にティータイムを設けて会話の時間を増やすなど試みているがあまり変化はない。
今日も大きな収穫は得られないまま、美鈴は一度会話に区切りをつけ、別の話題に切りかえる。