DEAR 2nd 〜Life〜
第22章 再会

第22章 再会






第22章 再会






────数ヵ月後。





窓から春の光が、あたしの部屋を明るく穏やかに照らした。





────…3月。







「───彩~!!!!!

起きてるの!?大丈夫なの?!」





「───もう!!

お母さん大丈夫だってばっ!!!!ちゃんと起きてるよっ!」






────バタバタ!






お母さんの大声に、

こちらも大声で返事を返して急いで階段を駆け降りる。






………毎日繰り返されていたいつもと何ら変わらない日常。





ただ──……






「───全く、今日くらい早起きしなさいね。」





「分かってるよっ。」





「───分かってないから慌ててるんでしょ。」





「…………」





………ご名答。





うーん、今日くらいはちょっとだけでも早起きしたかったけど……






やっぱこのザマかぁ。





トーストをかじり、歯磨きを終え、顔を洗い、メイクを済ませ───……






「……制服着るのもこれで最後かぁ……。」






クローゼットからもうお馴染みの制服を取り出し、何だか言い様のないもの寂しさを感じてしまった。






───…そう。






……今日は卒業式だ。


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