DEAR 2nd 〜Life〜
第25章 引き裂かれた日
第25章 引き裂かれた日
第25章 引き裂かれた日
────…翌朝。
朝になると、眩しいくらいの光がベッドを満たす。
「───…ん……」
ごしごしと目を擦り、顔を少し上げると
「────…わっ…」
もうわずか数センチで引っ付きそうな顔と顔。
超至近距離、おまけに明るいから朝岡さんの寝顔をバッチリ拝見できる。
……よく眠ってるなぁ……。
スースーと気持ち良さげに眠っている朝岡さんを起こすのも気が引ける。
──…時計はまだ朝8時。
「───…シャワー借りるね……」
まだ抱き締めてくれていた朝岡さんの腕からソッと離れ、起こさないように浴室へ。
─────…ザァァァ…
二日酔いの身体に熱いシャワーを浴びせると、少し目が冴えてすっきりしてくる。
「───……」
朝岡さんと、初めて一緒に一夜過ごしたけど……
朝岡さん、本当に何も手出して来なかったなぁ……。
あたしの気持ち大事にしてくれてるって、少し自惚れていいのかな……?
でも朝岡さんがチャラい人じゃないって、その場の雰囲気に流される人じゃないって分かったし。
……明日のデートの後は………期待……していいかな…?
鏡に映る、頬が緩みっぱなしの自分を見てはまた更にニヤニヤしてしまって。
────…カチャ……
そのまま洗面所でメイクを済ませて、リビングに戻り
「─────……」
まだ眠っている朝岡さんに近づき、起こさないようにベッドに腰掛ける。
………すると
────…ふわっ
「──────!」
「……彩、おはよ……」
まだ眠そうな少し掠れた声。
座った瞬間後ろから抱き締められ、驚きのあまり息が止まる。
「……お、おはよ……」
そう返すと、朝岡さんはあたしの首筋に顔を埋め
「───…なんか彩の首からいい匂いする……」
「─────…ッ」
寝ぼけているのか、目が覚めているのか。
「シ、シャワー借りたからかな……」
「いや、何かフルーツみたいな匂い……。」
「───…え、……っ!」
朝岡さんは次の瞬間、
返事を返す隙を与えないように首筋にキスを落とした。