DEAR 2nd 〜Life〜
第17章 恋の休息
第17章 恋の休息
第17章 恋の休息
─────ピピピピピ…
ピピピピピ────……
「……んぅ……」
けたたましい目覚ましの音が部屋に鳴り響く。
────チュンチュン……
続いて聞こえてくる、小鳥のさえずり。
……そして───…。
「────彩~!!!!!!
いつまで寝てるの!!!!
今日から学校でしょ!!!!
いい加減に起きなさいっ!」
───…とどめに、リビングから聞こえてくるお母さんの大きい声。
「……………」
……それでも、目が開かない。
布団がふわふわで気持ち良すぎて温かいし、なかなか起き上がれない。
────バタン!!!!!
「────彩っ!!!!!!」
「──────?!?!」
─────パチッ!
これにはさすがに目を覚ました。
だってお母さんの声で、
部屋が揺れた気がしたんだもん。
「──…まったく、朝弱いんだったら早く寝たらいいじゃないの!
また昨日夜更かししてたんじゃないの!?
今日から新学期でしょ!!」
「ん~…うん……」
「ほら、さっさと起きて用意しなさい!!」
「……………」
ボーっとしながらお母さんに頷き、あたしは未練がましくもベッドから抜け出した。
────桜井 彩。
高校三年生の春。