逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
第37話
広瀬さんに通されたのは、エルネストEP社の社内クリエイターたちが集中したいときに使う、小さな部屋だった。
壁は無機質なオフホワイトで、静かに稼働する空気清浄機がひんやりとした空間を保っている。部屋の中央には、ぽつんとテーブルとイスだけが置かれていた。
「まるで、アメリカの刑事ドラマの取調室みたいですね。もしかして、今日のノルマ分を書き終えるまで、ここから出られないとか?」
私は軽く笑いながら冗談を言った。広瀬さんはドアを後ろ手に閉め、ため息をついた。
「本当は、出雲くんのいるユニットの部屋を借りてたんだけど、あなた、浮気現場見た後で彼と顔合わせたくないでしょう?」
広瀬さんは、本当に遠慮がない言い方をする。
「……まだ、浮気と決まったわけではないですよ?」
そう答えると、広瀬さんは少し眉をひそめた。
「私には、あの二人は親密な恋人同士に見えたけど」
その言葉に、私は何も言えなくなる。実のところ、私の目にもそう映っていたのだ。
壁は無機質なオフホワイトで、静かに稼働する空気清浄機がひんやりとした空間を保っている。部屋の中央には、ぽつんとテーブルとイスだけが置かれていた。
「まるで、アメリカの刑事ドラマの取調室みたいですね。もしかして、今日のノルマ分を書き終えるまで、ここから出られないとか?」
私は軽く笑いながら冗談を言った。広瀬さんはドアを後ろ手に閉め、ため息をついた。
「本当は、出雲くんのいるユニットの部屋を借りてたんだけど、あなた、浮気現場見た後で彼と顔合わせたくないでしょう?」
広瀬さんは、本当に遠慮がない言い方をする。
「……まだ、浮気と決まったわけではないですよ?」
そう答えると、広瀬さんは少し眉をひそめた。
「私には、あの二人は親密な恋人同士に見えたけど」
その言葉に、私は何も言えなくなる。実のところ、私の目にもそう映っていたのだ。