逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
第43話
少しの間、私たちの間に沈黙が流れた。最初に口を開いたのは、蓮さんだった。
「広瀬さんとは、ずいぶん仲良くなったみたいだね」
今は、家モードの連さんのようだ。それならば私も普通に話そうと思って、笑って頷いた。
「そうなの。知里さんは厳しくて温かくて、とても素敵な人だね」
蓮さんは、私が普段通りでいることにホッとしたように見えた。
「理央にも会ったって聞いたよ。……僕に連絡をくれればよかったのに」
私は目を伏せて、笑いながら首を振る。
「手帳、すぐに必要だったから。それで、どうしたの?」
蓮さんは少しの間、私を見つめてから、話を切り出した。
「脚本の締め切りなんだけど、12月3日の16時でお願いしたいと思っている」
12月3日──私の誕生日だ。
「はい、問題ありません」と、私は答えた。
「それから……」
そう言って蓮さんは、書類に挟んでいた白封筒を取り出し、私の前に差し出した。
封筒を手にとって、中身をあらためる。そこには──蓮さんの署名が記入された婚姻届が入っていた。
それを見た瞬間、頭が真っ白になり、言いようのない感情が胸を締め付けた。
「広瀬さんとは、ずいぶん仲良くなったみたいだね」
今は、家モードの連さんのようだ。それならば私も普通に話そうと思って、笑って頷いた。
「そうなの。知里さんは厳しくて温かくて、とても素敵な人だね」
蓮さんは、私が普段通りでいることにホッとしたように見えた。
「理央にも会ったって聞いたよ。……僕に連絡をくれればよかったのに」
私は目を伏せて、笑いながら首を振る。
「手帳、すぐに必要だったから。それで、どうしたの?」
蓮さんは少しの間、私を見つめてから、話を切り出した。
「脚本の締め切りなんだけど、12月3日の16時でお願いしたいと思っている」
12月3日──私の誕生日だ。
「はい、問題ありません」と、私は答えた。
「それから……」
そう言って蓮さんは、書類に挟んでいた白封筒を取り出し、私の前に差し出した。
封筒を手にとって、中身をあらためる。そこには──蓮さんの署名が記入された婚姻届が入っていた。
それを見た瞬間、頭が真っ白になり、言いようのない感情が胸を締め付けた。