逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
第2話
締め切りまであと24時間、私のパソコンの周りには、エナジードリンクの空き瓶が無造作に転がっていた。
シナリオはほとんど完成している。うん、なかなかいいペース。この調子なら、今夜は終電前に帰宅して、ゆっくりお風呂に浸かり、ようやくベッドでぐっすり眠れそうだ。
それで明日9時に出社して推敲すれば、締め切りより何時間か早く提出できるだろう。
だけど今、いくら画面を見つめていても、書くべきセリフが浮かんでこない。目が霞み、脳が鉛のように重く感じる。
夕日が低く傾き、オレンジ色の光がオフィスに差し込む。私は少し休もうと、休憩用のコモンスペースへ向かった。
「さすがにカフェイン摂り過ぎだな」と、ひとりごちながらほうじ茶を用意し、急須から湯気が立ち上るのをぼんやりと見つめている。
すると、コーヒースタンドのタンブラーを片手に、ゼブラ柄のシャツを着た倉本先生が現れた。
つばの大きなリゾート向けのストローハットと、顔の半分くらいありそうな大きなサングラス、そしてどこで買ったのか、クロコダイル柄のアームカバーをしたままで、オフィスに着いたばかりのようだ。
どこの生態系から来たのだろうかと目が離せずにいると、先生が機嫌よく声をかけてきた。
「あらぁ、椿井ちゃん。おはよ」
社内での挨拶は、何時であっても「おはよう」と決まっている。私は頭を下げた。
「おはようございます、倉本先生」
シナリオはほとんど完成している。うん、なかなかいいペース。この調子なら、今夜は終電前に帰宅して、ゆっくりお風呂に浸かり、ようやくベッドでぐっすり眠れそうだ。
それで明日9時に出社して推敲すれば、締め切りより何時間か早く提出できるだろう。
だけど今、いくら画面を見つめていても、書くべきセリフが浮かんでこない。目が霞み、脳が鉛のように重く感じる。
夕日が低く傾き、オレンジ色の光がオフィスに差し込む。私は少し休もうと、休憩用のコモンスペースへ向かった。
「さすがにカフェイン摂り過ぎだな」と、ひとりごちながらほうじ茶を用意し、急須から湯気が立ち上るのをぼんやりと見つめている。
すると、コーヒースタンドのタンブラーを片手に、ゼブラ柄のシャツを着た倉本先生が現れた。
つばの大きなリゾート向けのストローハットと、顔の半分くらいありそうな大きなサングラス、そしてどこで買ったのか、クロコダイル柄のアームカバーをしたままで、オフィスに着いたばかりのようだ。
どこの生態系から来たのだろうかと目が離せずにいると、先生が機嫌よく声をかけてきた。
「あらぁ、椿井ちゃん。おはよ」
社内での挨拶は、何時であっても「おはよう」と決まっている。私は頭を下げた。
「おはようございます、倉本先生」