本当の愛を知るまでは
本当の愛を知る時
クリスマスイブ。
二人で山梨のホテルに行く日がやって来た。
「わあ、綺麗な雪!」
真っ白に雪化粧された景色に、花純は目を輝かせる。
「光星さん、早く早く!」
「ははっ、花純はここに来ると子どもになるな」
光星の手を引いて、花純はロビーを横切りフロントへと向かう。
「森川様、いつもご利用いただきありがとうございます。本日はロイヤルスイートルーム、2名様ご一泊でご用意しております」
「えっ、ロイヤルスイート?」
それはもしや、一番高価な部屋なのでは?と花純は首をひねった。
(いくら旅行会社の社員向けに優遇されるとは言え、さすがにそれはないんじゃ?)
疑問に思いつつもチェックインの手続きを済ませた。
「お部屋は既に入室可能でございます。どうぞごゆっくり」
「はい、ありがとうございます」
カードキーを受け取ると、早速部屋に向かう。
ピッとロックを解除してドアを開けると、広々とした空間に豪華なダイニングテーブルやソファセットが置かれていた。
ローテーブルの上には、美しいバラの花がゴージャスに飾られている。
さすがにこれはおかしい、と花純は光星を振り返った。
「光星さん? 何か、しました?」
「ん? 何かって、何を?」
すっとぼけた表情を見るだけで分かる。
きっと光星は、花純が予約したあとホテルに連絡してあれこれと手配したのだろう。
部屋をグレードアップし、花を用意してほしいと。
「もう……。会社の為にも今は節約しなきゃダメですよ?」
「何をケチくさいこと言ってんの。それにこれくらい何でもない。花純、早速プールに行こう。夕方にエステとネイルの予約も入れてあるから」
「ええ!? そんな贅沢……。節約は?」
「どこが贅沢だ。それにせっかくの旅行で節約なんてするもんか。これは景気づけ。ほら、ぼーっとしてないで早くプール行くぞ。なんなら俺がここで水着に着替えさせてやろうか?」
「だ、ダメ!」
顔を真っ赤にする花純に、光星は明るく笑った。
二人で山梨のホテルに行く日がやって来た。
「わあ、綺麗な雪!」
真っ白に雪化粧された景色に、花純は目を輝かせる。
「光星さん、早く早く!」
「ははっ、花純はここに来ると子どもになるな」
光星の手を引いて、花純はロビーを横切りフロントへと向かう。
「森川様、いつもご利用いただきありがとうございます。本日はロイヤルスイートルーム、2名様ご一泊でご用意しております」
「えっ、ロイヤルスイート?」
それはもしや、一番高価な部屋なのでは?と花純は首をひねった。
(いくら旅行会社の社員向けに優遇されるとは言え、さすがにそれはないんじゃ?)
疑問に思いつつもチェックインの手続きを済ませた。
「お部屋は既に入室可能でございます。どうぞごゆっくり」
「はい、ありがとうございます」
カードキーを受け取ると、早速部屋に向かう。
ピッとロックを解除してドアを開けると、広々とした空間に豪華なダイニングテーブルやソファセットが置かれていた。
ローテーブルの上には、美しいバラの花がゴージャスに飾られている。
さすがにこれはおかしい、と花純は光星を振り返った。
「光星さん? 何か、しました?」
「ん? 何かって、何を?」
すっとぼけた表情を見るだけで分かる。
きっと光星は、花純が予約したあとホテルに連絡してあれこれと手配したのだろう。
部屋をグレードアップし、花を用意してほしいと。
「もう……。会社の為にも今は節約しなきゃダメですよ?」
「何をケチくさいこと言ってんの。それにこれくらい何でもない。花純、早速プールに行こう。夕方にエステとネイルの予約も入れてあるから」
「ええ!? そんな贅沢……。節約は?」
「どこが贅沢だ。それにせっかくの旅行で節約なんてするもんか。これは景気づけ。ほら、ぼーっとしてないで早くプール行くぞ。なんなら俺がここで水着に着替えさせてやろうか?」
「だ、ダメ!」
顔を真っ赤にする花純に、光星は明るく笑った。