知らずに双子パパになっていた御曹司社長は、愛する妻子を溺愛したい

第十章 おまけの後日談

 緑豊かで閑静な高級住宅街。
 品格漂う美しい街並みに、教育環境が整っており治安が良いというのが決め手だった。
 結婚をしてから早二年。颯士さん念願の一軒家がついに完成した。

 土地探しから、大手ハウスメーカーに依頼をかけて注文住宅で建てたので時間がかかった。間取りや庭作り、壁の色や材質選びなど決めることがいっぱいで大変だったけれど、それ以上に楽しかった。

家づくりがこんなに楽しいとは思わなかった。インテリアに興味が出てきて、インテリアコーディネーターの資格を取ろうかと思っているほどである。

自然を感じることができる邸宅にしようとコンセプトが決まった。颯士さんとは理想とする家のイメージが近かったので対立することは一切なかった。

最初は颯士さん主導で進めていた家づくりも、あらかた構想が決まると、颯士さん抜きで私が決めることが多くなった。単純に、颯士さんは忙しいからだけれど、信頼されていることが伝わってきて嬉しかった。

 家具や家電などの調度品も家づくりに合わせて発注をかけていた。デザイナーの方にインテリアの要望は伝えていたので、全て手配してくれているはずだ。
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