純恋〜ひとつの光〜
俠極会 月城組
ーー

携帯のアラームが鳴り目が覚めて、すぐに止める。

そして次の瞬間後ろから巻きついた手に気づいた。

部屋を見て私は耀の愛に触れる。

だって自分の部屋で寝ていたはずなのに、ここは耀の部屋で私を後ろからぎゅーっと抱きしめて耀が寝ているから。

いつの間に帰ってきて、寝ている私をここへ運んだようだ。

「ん…はよ」

するとモゾモゾしていたからか耀が起きた。

「おはよう」

「なんで昨日、こっちで寝なかったんだよ」

寝起きの掠れた低い声でぎゅむーっとしがみつくように抱きついてくる耀。

「ちょっとどうしたらいいかわかんなくて」

「こっちで一緒に寝るに決まってる」

決まってたらしい。

「運んでくれたの気付かなかった」

「爆睡してたよ。身体平気?」

「うん、大丈夫」

「気絶する程良かった?」

抱きしめながらクスッと笑う耀。

「んな!?」

私は肩越しに顔だけ後ろを向くと、すかさずチュッとキスが落とされる。
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