超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

第4話 サブキャラたちの苦悩

「昨日はひでーじゃねーかよ」

テラスが就業教育の教室に入ると、シンがいきなり話しかけてきた。

「シン、早いね~。おはよう」

「おう。・・・じゃねーよ。見捨てるなんて、冷てーヤツだな」

「だって、メンドクサイんだもん」

本音をそのまま言うテラス。

「友達がいのねーヤツ」

テラスはシンの言葉を無視した。

「あと、図書館に逃げてくるの止めた方がいいよ」

「なんでだよ」

「カイさん、怒ってるから」

「そうそう!あの司書、一体何者だ?イチイチ上から目線の発言が、すっげームカツク」

「シンが人の事を上から目線って言う?」

「どーゆー意味だよ」

「そのまんまの意味」

テラスは真顔だ。

「ちっ!テラスもムカツク」

「カイさん、怒ると恐いんだよ」

「どこが!」

「利用停止にされちゃうよ?」

「・・・それ、マジ?」

昨日カイに言われたことを思い出すシン。

「うん。図書館の権限はカイさんが一括してるから。図書館だけなら寮長より上じゃないかなぁ」

「げげ」

「だから、別の場所に逃げれば?というか、断ればいいのに」

テラスは嫌がりながらもユキの追随を許しているシンが不思議でならない。
< 10 / 346 >

この作品をシェア

pagetop