超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

第36話　美女からの預かり物

ドアがノックされる音でアンセムは目を覚ました。
だけど無視した。誰にも会いたくない気分だった。
どうせテラスではないだろう。投げやりな気分で、再び目を閉じた。
しかし、ノックの音は止まない。耳障りでたまらない。
仕方なくアンセムはドアを開けた。

「おはよう、アンセム」

ミユウだった。

「いないのかなと思ったわ。それとも、もしかしてテラスも一緒？」

「そんなはずないだろ」

「機嫌悪いのね。朝食行きましょうよ」

ミユウは全く怯まない。

「ミュウ、もう止めにしよう」

「あら、どうして？」

「悪いけど、疲れてるんだ」

「昨日、あれから何かあったの？」

「１人にしてくれ」

そしてアンセムはパタンとドアを閉めた。
ミユウは小さなため息をつくと、その場を立ち去った。
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