超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する
第37話 未遂事件
テラスは再びアンセムの部屋の前にいた。
緊張しながら戸を叩いてみるが、無反応。
テラスは手の中にある鍵を見つめた。本当に使っていいのだろうか。
本人から渡されたわけでもないのに、使用することに罪悪感があった。
しかし、悩んでいる時間はあまりない。一応人目を避けている身だ。
今はたまたま人通りがないけど、いつ誰が通るかわからない。
もう一度だけノックをしてみた。
やっぱり無反応。
(え~い!使っちゃえ!)
テラスは決意した。
もし留守ならば、鍵をちゃんと閉めて時間を改めて来ればいいんだ。
そう言い訳してみる。
本当は、ただアンセムに会いたいだけだった。
一方、アンセムはイライラしながらノックに無視を決め込んでいた。
来客も、電話も、今日は全て無視だ。
テラスかもしれないという気持ちはぬぐえないが、そうではなかっときを考えると、どうしても対応する気にはなれなかった。
(早く諦めて帰ってくれ!)
アンセムはベッドに仰向けになり、ひたすらやり過ごす。
しかし、鍵が刺さる音が聞こえて思わず身を起こした。
「え?」
ドアに注目するアンセム。
この部屋の合鍵を持っているのはミユウしかいない。
別れてから、約束通り一度だってミユウがその鍵を使ったことはなかったのに、なぜ、このタイミングで?
ドアが開く。
恐る恐る、といった感じで入ってきたのはテラスだった。
緊張しながら戸を叩いてみるが、無反応。
テラスは手の中にある鍵を見つめた。本当に使っていいのだろうか。
本人から渡されたわけでもないのに、使用することに罪悪感があった。
しかし、悩んでいる時間はあまりない。一応人目を避けている身だ。
今はたまたま人通りがないけど、いつ誰が通るかわからない。
もう一度だけノックをしてみた。
やっぱり無反応。
(え~い!使っちゃえ!)
テラスは決意した。
もし留守ならば、鍵をちゃんと閉めて時間を改めて来ればいいんだ。
そう言い訳してみる。
本当は、ただアンセムに会いたいだけだった。
一方、アンセムはイライラしながらノックに無視を決め込んでいた。
来客も、電話も、今日は全て無視だ。
テラスかもしれないという気持ちはぬぐえないが、そうではなかっときを考えると、どうしても対応する気にはなれなかった。
(早く諦めて帰ってくれ!)
アンセムはベッドに仰向けになり、ひたすらやり過ごす。
しかし、鍵が刺さる音が聞こえて思わず身を起こした。
「え?」
ドアに注目するアンセム。
この部屋の合鍵を持っているのはミユウしかいない。
別れてから、約束通り一度だってミユウがその鍵を使ったことはなかったのに、なぜ、このタイミングで?
ドアが開く。
恐る恐る、といった感じで入ってきたのはテラスだった。