超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する
第43話 彼氏からのプレゼントに怯む平凡女
「どうぞ」
アンセムに招き入れられ、テラスは部屋の中に入った。
本日2度目である。
いやいや、我ながら一度目はどうかしていた。
よくぞあんなことを言えたものだ。
2度目はすっかり冷静になってしまったテラスである。
「とりあえず、コーヒー入れようか」
「うん。手伝う」
2人で準備したコーヒーをテーブルに並べ、テラスはソファに座った。
アンセムはデスクの引き出しを開けて何かを取り出してから、テラスの隣に座る。
「手を出してくれるかな?」
「手?」
テラスは素直に片手を差し出した。
その手を両手で包み込むようにして、アンセムはそれを渡す。
「なに?」
「貰ってくれるかな?」
テラスは渡されたものを確認した。
「あっ!」
思わず声が出る。
「これって、この部屋の合鍵だよね?」
「ああ」
「こ、困るよ」
テラスは合鍵をアンセムに返そうとしたが、決して受け取ってもらえない。
「いつでも使っていいから」
「そんなこと言われても、困る」
「どうして?」
「だって、私の鍵は渡してあげられないもん」
焦るテラスを見て、アンセムは笑った。
「それはいいよ。テラスの鍵が欲しいわけじゃない。
いや、貰えるなら喜んで受け取るけどね」
「ええ!?あげないよ!」
「わかってるよ。テラスのはいいんだ。ただ、オレのは持っていてほしい」
「でも、使わないよ」
「ああ。持ってるだけでいいんだ」
「意味わかんないなぁ…。使わないんだから、持っていても仕方ないと思うけど」
テラスには合鍵を渡したがるアンセムをイマイチ理解できない。
アンセムに招き入れられ、テラスは部屋の中に入った。
本日2度目である。
いやいや、我ながら一度目はどうかしていた。
よくぞあんなことを言えたものだ。
2度目はすっかり冷静になってしまったテラスである。
「とりあえず、コーヒー入れようか」
「うん。手伝う」
2人で準備したコーヒーをテーブルに並べ、テラスはソファに座った。
アンセムはデスクの引き出しを開けて何かを取り出してから、テラスの隣に座る。
「手を出してくれるかな?」
「手?」
テラスは素直に片手を差し出した。
その手を両手で包み込むようにして、アンセムはそれを渡す。
「なに?」
「貰ってくれるかな?」
テラスは渡されたものを確認した。
「あっ!」
思わず声が出る。
「これって、この部屋の合鍵だよね?」
「ああ」
「こ、困るよ」
テラスは合鍵をアンセムに返そうとしたが、決して受け取ってもらえない。
「いつでも使っていいから」
「そんなこと言われても、困る」
「どうして?」
「だって、私の鍵は渡してあげられないもん」
焦るテラスを見て、アンセムは笑った。
「それはいいよ。テラスの鍵が欲しいわけじゃない。
いや、貰えるなら喜んで受け取るけどね」
「ええ!?あげないよ!」
「わかってるよ。テラスのはいいんだ。ただ、オレのは持っていてほしい」
「でも、使わないよ」
「ああ。持ってるだけでいいんだ」
「意味わかんないなぁ…。使わないんだから、持っていても仕方ないと思うけど」
テラスには合鍵を渡したがるアンセムをイマイチ理解できない。