ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
第三章
知れていく素顔
目覚めた時にあれ、夢かな? そう思ったのは目の前にアメリカンショートヘアーの猫がいたから。
「……」
鼻がふんふんと微かに揺れて長い髭がピクリと跳ねた。
「……はっ!」
思考が一気に覚醒されて飛び起きかけたけれど、目の前で眠るモモちゃんを起こすわけにはいかない。そぉっと体を引いて布団から身を起こしているとガチャっと玄関先で音がしてモモちゃんの体はその音でビクッと激しく跳ねた。
「あ……」
シルバーグレイの瞳が開いて大きなあくびをする。その無防備な顔の可愛い事、ジッと見つめていたらまたごそごそと布団の上で落ち着く場所を探すように歩き回る。しっぽをゆらゆらさせて、ぐるぐる回ってぽすんっと身を置いてくれたのは私の膝の上で。
(い、愛おしい……)
「あ、起きた?」
モモちゃんの可愛さに見惚れていたら声がして振り向く。
「おはよう」
「……おはよう、ございます」
(どうしよう、安積さんとおはようしちゃった……)
「……」
鼻がふんふんと微かに揺れて長い髭がピクリと跳ねた。
「……はっ!」
思考が一気に覚醒されて飛び起きかけたけれど、目の前で眠るモモちゃんを起こすわけにはいかない。そぉっと体を引いて布団から身を起こしているとガチャっと玄関先で音がしてモモちゃんの体はその音でビクッと激しく跳ねた。
「あ……」
シルバーグレイの瞳が開いて大きなあくびをする。その無防備な顔の可愛い事、ジッと見つめていたらまたごそごそと布団の上で落ち着く場所を探すように歩き回る。しっぽをゆらゆらさせて、ぐるぐる回ってぽすんっと身を置いてくれたのは私の膝の上で。
(い、愛おしい……)
「あ、起きた?」
モモちゃんの可愛さに見惚れていたら声がして振り向く。
「おはよう」
「……おはよう、ございます」
(どうしよう、安積さんとおはようしちゃった……)