ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
安積視点
応えられない気持ち
ミーティングルームから出てきた四宮の表情がなんだか暗くて気になった。
柳瀬になにか指摘されるような案件など恐らくないはずなのに何だろう、フトそんな気持ちは過ったもののあまり深くは受け止めなかった。デスクについても何だかボーッとしている感じはある。声をかけたら顔色が悪くて。
(体調不良?)
心配になった。
医務室へ行けと行ったら最初は断ったがすぐに駆け出して行ったからやはり様子がおかしいな、と。体調不良にしてもあまり状態は良くないのだろうと本気で心配になった。
しばらく戻ってこないからそういうことなのだろうと判断し帰らせるべきと思い腰を上げた。
医務室の扉を開けると産業医とぶつかって状況を聞いた。四宮は奥のベッドで静かな寝息を立てていた。無理に起こす気もない、寝られるなら寝た方がいい……そう思ってそばに寄ってハッとした。
(……涙が)
目尻に涙が滲んで、涙が流れてできた乾いた跡が残る。
体調不良だけではないのか、やはりなにか思うことがあってひとりで抱えている。それに嫌でも気づいてしまった。
柳瀬になにか指摘されるような案件など恐らくないはずなのに何だろう、フトそんな気持ちは過ったもののあまり深くは受け止めなかった。デスクについても何だかボーッとしている感じはある。声をかけたら顔色が悪くて。
(体調不良?)
心配になった。
医務室へ行けと行ったら最初は断ったがすぐに駆け出して行ったからやはり様子がおかしいな、と。体調不良にしてもあまり状態は良くないのだろうと本気で心配になった。
しばらく戻ってこないからそういうことなのだろうと判断し帰らせるべきと思い腰を上げた。
医務室の扉を開けると産業医とぶつかって状況を聞いた。四宮は奥のベッドで静かな寝息を立てていた。無理に起こす気もない、寝られるなら寝た方がいい……そう思ってそばに寄ってハッとした。
(……涙が)
目尻に涙が滲んで、涙が流れてできた乾いた跡が残る。
体調不良だけではないのか、やはりなにか思うことがあってひとりで抱えている。それに嫌でも気づいてしまった。