地の果てに咲く花
魁眞saidーkaimaー
「聖杜。ちょっとだけいい?」
幼馴染と戯れてた異父弟に近づき尋ねる。
「話したいことがあるんだ」
にこっと笑って、聖杜の緊張をほぐす。
「……うん」
人気の少ない場所へ行き、椅子に座らせた。
んー気まずいなぁ……。
仮にも母を同じくする六つ下の弟。
しかもめっちゃ聡いらしいじゃん?
何言えばいいかねえー。
「……まず、何から話そうか」
母さんと父さんのこと?母さんの気持ち?
言いたいことがたくさんあるのに、聡くて愛されてないと思ってる弟になんて言ってあげればいいんだろう。
ああ……そうだ。
「聖杜から、母さんを奪っちゃってごめんな」
これだけは、言いたかった。