地の果てに咲く花
〈秋真said〉ーshumaー
「そいやその子誰ー」
雷兄ちゃんに抱きついたねーちゃんが俺を見て尋ねる。
その言葉にドクッと心臓が嫌な音を立てた。
もしかしたら、拒絶されてしまうかも知れない。
ねーちゃんとは、血が半分しか繋がってない。
しかも、その半分はあの人のもの。
だから本来なら、俺はここに置いてもらえる立場ではなかった。
「弟だよ」
兄ちゃんが平然と言う。
何言ってくれちゃってんの……。
「おとう、と……?」
ねーちゃんは復唱すると、不思議そうにこちらを見た。
ええい!もう腹を括れー!
「えっと、……秋真です……。桜駒ねーちゃんとは異母姉弟で……!」
しどろもどろで言うと、ねーちゃんはぱぁああと顔を明るくさせて笑った。
「おとうと……!」