地の果てに咲く花

少年の懺悔


「……聖杜。桜駒に会う準備はいい?」

桜駒が改札を通ってかれこれ数時間。

俺と紫悠は待ち伏せするかのように駅のフードコートに居た。

「……あのさ、こんな待ち伏せ──」

「待ち伏せするしか会えねえんだよ!」

何故にキレる。

こっちは久しぶりすぎて話せるかわからないのに。

父親と母さんが別れた後、俺と桜駒は同じ小学校だった。

二人が別れたのは丁度、小学校上がる前で。

小学校が同じでも、クラスが同じになったことがなかったから、小学校で話したことなんて低学年の時だけで。

だからちゃんと会うのは、6年ぶりだから。

愛する妹なのに、6年も目を逸らしていた。

そんな自分が情けなさすぎて笑える。

「あ、桜駒」

「っ──」

紫悠に言われて見ると、そこには最愛の妹の姿が。
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