地の果てに咲く花

少女の罪


これは、ずっと前のハナシ。

私たちが生まれてしまったと言う、罪のハナシだ。





あるところに、一人の女性がいました。

その女性は恋人との間に、愛する息子を産みました。

ですが籍を入れる前、悲劇は起こりました。

ある社長令息が、彼女を妻にと望んだのです。

愛する恋人と息子を守るため、彼女は泣く泣く社長令息に嫁いだのでした。

その数年後、二人の間には、二卵性の双子が生まれました。

ですが、その双子は愛に飢えていました。

ですから、双子であるお互いを何よりも大事にしました。

そして数年後、二人は離れることとなりました。

そのとき少女は何を思っていたのでしょう?

数年後、“家族”を手に入れた少女は何を考えていたのでしょう?


それを知る少女は、今も夢の中──。
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