極上の甘やかされ同居生活は溺愛のはじまり~大失恋したら女嫌いだったはずの凄腕心臓外科医がなぜかグイグイ迫ってくるのですが、これはいったい何事ですか?~
救世主は女嫌いな王子様
【救世主は女嫌いな王子様】
「おにいちゃん結婚おめでとう。由紀さんと幸せになってね」
胸のもやもやと必死に闘いながら、お祝いの言葉を口にする。
果たして今、自分はどんな顔をしているだろうか。
ちゃんと笑えてる?
私、桜井陽葵は、みなとみらいで開かれた義兄の結婚式に出席していた。
今日の主役である新郎新婦に向けられるまなざしは、みな温かく優しい。
大好きなふたりのために私が作ったウエディングケーキを目の前に、絵に描いたような美男美女が瞳を絡ませながら幸せそうに微笑み合っている。
義兄である貴司おにいちゃんは、私より三つ上の三十二歳。高校の同級生である由紀さんと実に十五年の交際を経て本日晴れて夫婦になった。まさに少女漫画さながらの純愛ストーリーだ。
貴司おにいちゃんと家族になったのは、私が八歳の時。実母は私が五歳の時に交通事故で亡くなっている。
「おにいちゃん結婚おめでとう。由紀さんと幸せになってね」
胸のもやもやと必死に闘いながら、お祝いの言葉を口にする。
果たして今、自分はどんな顔をしているだろうか。
ちゃんと笑えてる?
私、桜井陽葵は、みなとみらいで開かれた義兄の結婚式に出席していた。
今日の主役である新郎新婦に向けられるまなざしは、みな温かく優しい。
大好きなふたりのために私が作ったウエディングケーキを目の前に、絵に描いたような美男美女が瞳を絡ませながら幸せそうに微笑み合っている。
義兄である貴司おにいちゃんは、私より三つ上の三十二歳。高校の同級生である由紀さんと実に十五年の交際を経て本日晴れて夫婦になった。まさに少女漫画さながらの純愛ストーリーだ。
貴司おにいちゃんと家族になったのは、私が八歳の時。実母は私が五歳の時に交通事故で亡くなっている。
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