元カレ(バツイチドクター)と再会、恋愛してみたら
再会 二つ前の恋
「変かな? 夢に見たり、良く思い出すのは二つ前の恋愛なの」
何気に呟いたら、友達には、「それは咲新だけよ」と笑われたっけ。
"だいだい、咲新の一つ前の恋愛って何年前なのよ" と。
一つ前と言っても、もう五年も前。
その前は、高二年の時だから……十七年前? ヤバい。私、恋愛経験少なすぎ?
「緑谷さん、お父様の手術終わりましたので、執刀医の所へ移動お願いします」
「あ、はい」
この日、父が四時間かけて副腎摘出の手術を受けた。その間、唯一の家族である私は、病棟の食堂でスマホ弄ったり本を読んだりしながら待機していた。
そう、時々、過去の恋を思い出しながら――
「手術は成功したんですか?」
エレベーターを待つ間、案内する看護師に尋ねてみた。
「それは先生からお話がありますので」
「……そうですか」
ケチ。それくらい教えてくれたっていいじゃない。
つれない看護師に心で悪態ついていると、エレベーターの扉が開いた。
大きな病院なので、患者やその家族、病院関係者がごそっと降りてくる。中には、紺色の制服の理学療法士も。
そこでまた、一つ前の恋愛を思い出した。
元カレは、前職場の同僚で、理学療法士だったから。
何気に呟いたら、友達には、「それは咲新だけよ」と笑われたっけ。
"だいだい、咲新の一つ前の恋愛って何年前なのよ" と。
一つ前と言っても、もう五年も前。
その前は、高二年の時だから……十七年前? ヤバい。私、恋愛経験少なすぎ?
「緑谷さん、お父様の手術終わりましたので、執刀医の所へ移動お願いします」
「あ、はい」
この日、父が四時間かけて副腎摘出の手術を受けた。その間、唯一の家族である私は、病棟の食堂でスマホ弄ったり本を読んだりしながら待機していた。
そう、時々、過去の恋を思い出しながら――
「手術は成功したんですか?」
エレベーターを待つ間、案内する看護師に尋ねてみた。
「それは先生からお話がありますので」
「……そうですか」
ケチ。それくらい教えてくれたっていいじゃない。
つれない看護師に心で悪態ついていると、エレベーターの扉が開いた。
大きな病院なので、患者やその家族、病院関係者がごそっと降りてくる。中には、紺色の制服の理学療法士も。
そこでまた、一つ前の恋愛を思い出した。
元カレは、前職場の同僚で、理学療法士だったから。
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