エリート医務官は女騎士を徹底的に甘やかしたい
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「ニーナ、またこんなに怪我して来たのか」
目の前の男、魔術医務官のガイアはそう言って小さくため息をつく。癖のない綺麗な黒髪にイエローグリーンのキラキラとした瞳、整った顔立ち。見るからにイケメンのその男は、自分の専属魔術医務官だ。
ここは騎士団本部内にある医務室の一つ。ガイアと私は、お互いに椅子に座って向かい合っている。
「しょうがないでしょう、今回の任務は魔物が強くてちょっと大変だったんだもの」
ガイアの小言はいつものことだ。適当にやり過ごそうと思っていると、片腕を掴まれて治癒魔法をかけられる。あっという間に傷が治って、ガイアは私の腕を見ながら満足そうに微笑んだ。
「よし、綺麗に治った。それで、あとは?どうせ他にもあるんだろう、傷」
ガイアに言われてうっ、と言葉に詰まると、ガイアは目を細めて腕を組む。言うまでここを動かないぞと言う気迫を感じて、私は小さくため息をついた。
目の前の男、魔術医務官のガイアはそう言って小さくため息をつく。癖のない綺麗な黒髪にイエローグリーンのキラキラとした瞳、整った顔立ち。見るからにイケメンのその男は、自分の専属魔術医務官だ。
ここは騎士団本部内にある医務室の一つ。ガイアと私は、お互いに椅子に座って向かい合っている。
「しょうがないでしょう、今回の任務は魔物が強くてちょっと大変だったんだもの」
ガイアの小言はいつものことだ。適当にやり過ごそうと思っていると、片腕を掴まれて治癒魔法をかけられる。あっという間に傷が治って、ガイアは私の腕を見ながら満足そうに微笑んだ。
「よし、綺麗に治った。それで、あとは?どうせ他にもあるんだろう、傷」
ガイアに言われてうっ、と言葉に詰まると、ガイアは目を細めて腕を組む。言うまでここを動かないぞと言う気迫を感じて、私は小さくため息をついた。
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