エリート医務官は女騎士を徹底的に甘やかしたい

5

 夕食が終わって、私は湯浴みを終わらせて部屋で一人ぼーっとくつろいでいた。

 一日の間に色々なことがありすぎて、なんだか疲れてしまったみたい。ベッドの端に座ってぼんやりしていると、隣との部屋を繋ぐドアがこんこん、とノックされた。

「はーい、空いてるわよ」

 そう返事をすると、ドアが空いてガイアが複雑そうな顔で入ってきた。え、なんでそんな顔してるの?

「本当に鍵をかけてないんだな」
「だって、必要ないと思うから」
「ニーナはそうかもしれないけど……まぁいいや、とりあえず、隣に座ってもいいか?」

 どうぞ、と促すと、ガイアは隣にゆっくりと腰掛けた。あ、ガイアも湯浴みを済ませてきたんだ。寝る前のラフな格好のガイアは、いつもと雰囲気が全然違くて思わずドキッとしてしまう。ガイアにドキッとするなんてありえないのに。

「どうかしたの?」

 平常心を装って首をかしげると、ガイアはジッと私の目を見つめたかと思うと、そっと私の手を優しく掴んだ。え?なに!?



 
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