私達、犬猿の仲ですよね? 原作知識なしの悪役令嬢が許嫁解消したら、執着ツンデレ系の第二王子から求婚されました!
6:黒魔術の蔓延
 ――レオドールに妹をけしかけたら、酷い目にあった……。

 半日ラボに二人きりで、抱き合って眠るとか。
 どんな羞恥プレイ? 
 みんなが出勤して来てからも。
 あいつは騎士団長としての仕事をほっぽり出して、私から離れないし……。

「ねぇ。いつまでここに、いるつもりなの?」
「どうしても俺が対処しなければならない、緊急事態が起こるまでだが」
「本気で言ってんの?」
「ああ」
「さっきあんたを呼びに来た団員、困ってたよ?」
「放っておけ」
「いやいや……」

 なんか用事があるから、わざわざ詰め所から彼の部下達はここまでやってきたはずなのに……。

『俺は今、エルネットの体温を確かめるのに忙しいんだ。あとにしてくれ』

 そう真顔で追い返すのは、さすがにどうかと思う。
 みんな、ドン引きしてたし。

 ーーと、言うか。
 そんなこと繰り返してたら、せっかく手に入れた地位と名誉が無に帰すかもしれないって思わないの?
 向こう見ずと言うか、なんと言うか……。
< 124 / 241 >

この作品をシェア

pagetop