幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
第25話 お互いの存在
逢生の部屋は必要なもの以外は何もない。
服や小物類はクローゼットに入るだけしか持たない。
でも、その逢生が唯一飾ってあるのは私との写真だけ。
ちゃんと額に入っている。
小学校に上がる前から逢生の留学先で撮った写真まで。
何事にも関心の薄い逢生が私のものだけ大事にしてくれているのが嬉しい。
腕にしっかりと私を抱きしめているのも。
「……奏花?」
寝ぼけたように逢生がうっすらと目を開けた。
「うん」
ぼすっと髪に顔を埋めた。
「……いた」
私の姿を確認してホッと息を吐くと、また眠る。
何時まで寝るつもり……?
まるで今まで眠っていなかったかのように逢生は眠っていた。
「逢生?なにか作るから、ごはん食べない?」
「ごはんより奏花に触れていたい」
ぐうーと私のお腹が鳴った。
このタイミングでですか……
逢生が笑う声が耳元でした。
「し、仕方ないでしょ!逢生より燃費の悪い体なのよっ!」
「いいよ、ご飯で」
やっと逢生は起き上がった。
それなのにギュっとして離さない。
「なにしてるの?」
「堪能している」
立ち上がった私の腰にしがみつき、顔を背中に埋めていた。
服や小物類はクローゼットに入るだけしか持たない。
でも、その逢生が唯一飾ってあるのは私との写真だけ。
ちゃんと額に入っている。
小学校に上がる前から逢生の留学先で撮った写真まで。
何事にも関心の薄い逢生が私のものだけ大事にしてくれているのが嬉しい。
腕にしっかりと私を抱きしめているのも。
「……奏花?」
寝ぼけたように逢生がうっすらと目を開けた。
「うん」
ぼすっと髪に顔を埋めた。
「……いた」
私の姿を確認してホッと息を吐くと、また眠る。
何時まで寝るつもり……?
まるで今まで眠っていなかったかのように逢生は眠っていた。
「逢生?なにか作るから、ごはん食べない?」
「ごはんより奏花に触れていたい」
ぐうーと私のお腹が鳴った。
このタイミングでですか……
逢生が笑う声が耳元でした。
「し、仕方ないでしょ!逢生より燃費の悪い体なのよっ!」
「いいよ、ご飯で」
やっと逢生は起き上がった。
それなのにギュっとして離さない。
「なにしてるの?」
「堪能している」
立ち上がった私の腰にしがみつき、顔を背中に埋めていた。