幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
第7話 あなたは誰?
もうすぐ開演だし、どんな曲を演奏するのかなと思ってパンフレットを探した。
この時になって椅子に置いてあったパンフレットがないことに気づいた。
「あ、あれ?」
「ああ……これ、君のパンフレット?椅子から落ちていたよ」
「すみません」
前の席の人が拾ってくれたらしく、パンフレットを受け取った。
サングラスをかけた男の人でのぞいた目は深い黒。
目鼻立ちがくっきりとしていて、まつ毛が長く、ラテン系の顔をした男の人だった。
外国のモデルみたい。
それにセクシーな人ってこういう人のことを言うんだろうな―――
ふっと頭になにかよぎったけれど、それがなんだったのか思い出せなかった。
「前の男の人、すごくかっこいいわね。大人の男性ってかんじ」
寿実も同じことを思ったらしい。
本当に抜け目がないというか、なんというか……
「シャネルのエゴイストプラチナムが似合う男ねぇ。絶対モテるわね。女を山ほど泣かせてそう」
うん、それは同感って……なに言ってるのよ!
とっさにぼふっとパンフレットで寿実の口をふさいだ。
「前の人に聞こえるじゃない。失礼でしょっ」
この時になって椅子に置いてあったパンフレットがないことに気づいた。
「あ、あれ?」
「ああ……これ、君のパンフレット?椅子から落ちていたよ」
「すみません」
前の席の人が拾ってくれたらしく、パンフレットを受け取った。
サングラスをかけた男の人でのぞいた目は深い黒。
目鼻立ちがくっきりとしていて、まつ毛が長く、ラテン系の顔をした男の人だった。
外国のモデルみたい。
それにセクシーな人ってこういう人のことを言うんだろうな―――
ふっと頭になにかよぎったけれど、それがなんだったのか思い出せなかった。
「前の男の人、すごくかっこいいわね。大人の男性ってかんじ」
寿実も同じことを思ったらしい。
本当に抜け目がないというか、なんというか……
「シャネルのエゴイストプラチナムが似合う男ねぇ。絶対モテるわね。女を山ほど泣かせてそう」
うん、それは同感って……なに言ってるのよ!
とっさにぼふっとパンフレットで寿実の口をふさいだ。
「前の人に聞こえるじゃない。失礼でしょっ」