幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
第11話 再会とキス
パンプレットを拾ってくれた人は私と逢生の顔を交互に見て、繋いだ手に目をやると笑った。
「女どころか人に興味なさそうな顔して意外だな」
逢生はすっと無視して横を通り過ぎた。
まるで誰もいなかったかのように。
「おい、深月逢生。挨拶くらいしろよ」
「こんにちは」
「その挨拶じゃない。違うだろ?今度、一緒に共演するんだからよろしくお願いしますくらい言えよ」
一気に空気が険悪になった。
二人は無言でにらみ合い相性が悪いことはすぐにわかった。
「逢生の知り合い?」
「知らない人」
「なにが知らない人だ。彼女にちゃんと紹介しろよ。子犬」
「子犬?俺が子犬ならそっちは発情期の犬だね」
「俺が誘ってるわけじゃない。女が寄ってくるだけだ」
「何人いるんだよ」
「何人いても特別はいない。子犬にはわからないだろうがな」
見えない火花が散っていた。
うわあああっ!
険悪ってレベルじゃないわよ。
「逢生。もう行くわよっ……!」
喧嘩になる前にここから、引き離さなくては。
逢生が喧嘩なんて珍しいことだ。
ずりずりと逢生を引きずってこの場から逃げようとすると腕をつかまれた。
「女どころか人に興味なさそうな顔して意外だな」
逢生はすっと無視して横を通り過ぎた。
まるで誰もいなかったかのように。
「おい、深月逢生。挨拶くらいしろよ」
「こんにちは」
「その挨拶じゃない。違うだろ?今度、一緒に共演するんだからよろしくお願いしますくらい言えよ」
一気に空気が険悪になった。
二人は無言でにらみ合い相性が悪いことはすぐにわかった。
「逢生の知り合い?」
「知らない人」
「なにが知らない人だ。彼女にちゃんと紹介しろよ。子犬」
「子犬?俺が子犬ならそっちは発情期の犬だね」
「俺が誘ってるわけじゃない。女が寄ってくるだけだ」
「何人いるんだよ」
「何人いても特別はいない。子犬にはわからないだろうがな」
見えない火花が散っていた。
うわあああっ!
険悪ってレベルじゃないわよ。
「逢生。もう行くわよっ……!」
喧嘩になる前にここから、引き離さなくては。
逢生が喧嘩なんて珍しいことだ。
ずりずりと逢生を引きずってこの場から逃げようとすると腕をつかまれた。