未亡人ママはスパダリ義兄の本気の愛に気付かない

その感情の名前は


椿は駅前のATMで、口座に振り込まれた生活費を下ろしていた。

龍が現れてから、椿の口座には『スーパー三つ葉』からの給料や遺族年金とは別に、久我山家から『翔真の養育費』なるものが振り込まれるようになった。

それは決して少なくない金額だ。

どうやら龍が裏で手を回してくれたらしい。

最初は固辞していた椿だったが、椿と翔真が手に出来る正当なお金だと龍に諭されて、翔真の為にありがたく受け取ることにした。

そのお金は椿と翔真の生活を、以前より豊かなものにしてくれている。

龍の思いを決して無駄にしてはならない・・・椿はそう思った。


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