未亡人ママはスパダリ義兄の本気の愛に気付かない

翔真の運動会


『うん。そう。9時から。来られる時間でいいからね。じゃあ明日。いつもありがとう。お母さん。』

椿は母奈々子との通話を終え、スマホの画面をタップした。

明日は翔真の通う「ささむら保育園」の運動会だ。

いつも奈々子は翔真の保育園の行事を見に来てくれる。

それは女手ひとつで翔真を育てている椿には心強いことだった。

「翔ちゃん。明日のお弁当何がいい?おにぎり?サンドイッチ?」

「どっちでもいい。」

「・・・そう。じゃ、たまにはサンドイッチにしようかな。」

相変わらず翔真の返事はつれない。

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