彼の秘密は、溺愛付き。
溺愛の始まり
「平塚さーん! 次の会議で使う資料の数字ミスってもう直しましたっけ!?」

今日も私のデスク周りは賑やかで。

愛嬌のある後輩が私に泣きついてくるのを、私は「直した。前も聞いたでしょ」と言いながら資料の印刷をかける。

「ほら、もう印刷したから一緒に会議を頑張ること!」

私はデスクから立ち上がって後輩と共に会議室に向かう。

「平塚さんって本当に面倒見が良いですよね」

「私はもっと手のかからない後輩が良かったかなぁー」

私が冗談めかしてそう言うと、後輩が「ひっ、すみません!」と笑っている。
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