この手に愛と真実を〜クールな検事の一途な想い〜
救出
翌日、黒岩の勾留期限を前に、礼央は朝から警視庁で会議を行っていた。
黒岩を起訴するだけの明確な根拠や証拠がない。
このままでは不起訴になると、焦りを感じながら話し合いを進めていた。
その時、礼央の仕事用のスマートフォンが鳴る。
「……鮎川社長?」
表示された名前を見て、首をひねりながら応答した。
「はい、朝比奈です。……え? 落ち着いてください、鮎川さん。どういうことですか?」
会議室にいた全員が、会話をやめて礼央に注目する。
「朝比奈検事、どうかしましたか?」
スマートフォンを片手にみるみるうちに顔色を変えた礼央に、矢島がささやいた。
「……深月さんが、誘拐された」
ハッと矢島が息を呑む。
会議室の空気も一変した。
「捜査本部設置! 朝比奈検事、詳細を!」
皆は一斉に慌ただしく動き出した。
黒岩を起訴するだけの明確な根拠や証拠がない。
このままでは不起訴になると、焦りを感じながら話し合いを進めていた。
その時、礼央の仕事用のスマートフォンが鳴る。
「……鮎川社長?」
表示された名前を見て、首をひねりながら応答した。
「はい、朝比奈です。……え? 落ち着いてください、鮎川さん。どういうことですか?」
会議室にいた全員が、会話をやめて礼央に注目する。
「朝比奈検事、どうかしましたか?」
スマートフォンを片手にみるみるうちに顔色を変えた礼央に、矢島がささやいた。
「……深月さんが、誘拐された」
ハッと矢島が息を呑む。
会議室の空気も一変した。
「捜査本部設置! 朝比奈検事、詳細を!」
皆は一斉に慌ただしく動き出した。