白いパンプスのシンデレラ

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鷹村さんがいきなり言い出した。

「今度の日曜、夕方空いているか?」

「日曜ですか?特に用事はないですが」

休日の予定を聞かれたのは初めてなので戸惑う、
私の休日など関係ないはずだけど・・・

「俺好みの味の店を見つけたんだ、
 俺の好みを知ってもらう為にも、その店の味を知って欲しい」

「食事ですか?」

「そう」

これは困った・・・
私はあくまで家政婦、料理を作りに来ている人間。

食事をご馳走になるなど、問題以外の何でもない。

その事が表情に出てたと思う、
こうゆう時に表情を取り繕えず、上手くかわせないあたり、
まだまだ未熟なのだなと自分で思う。

「とにかく決まり!予約するからな」

そう強引に決めてしまわれて、
とりあえず上司に相談だな、と一応頷いた。
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