aoichan.さんの作品一覧

変なTシャツ
aoichan./著

総文字数/718

恋愛(実話)7ページ

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とってもとっても好きだったから、もっと早く手放した方が良かったのかもしれない。 私の好きは終わりの見えない執着だったし、抜け出せない迷路をただ一人で彷徨い続けてるみたいだった。 たとえ足が痛くなっても息が苦しくなっても壁を壊して外の空気を吸おうとはせず、私はここで死ぬんだなと諦めて座り込むような恋愛だった。 いつか出口が見つかるかもしれないと重い足取りで進んではみるものの、毎度のこと彼に一瞬の期待をしてはそんな希望を持った自分にうんざりしていた。 あんな恋愛でお互いを高められるわけがない。私は失うべき人を失ったんだ。何も悲しいことじゃない。
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