砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
第四章 再び出会うまで
何を希望に生きていくのか
ブリュオー王国。
賢王との誉れ高いラインハルト四世が治めるこの国は、森に囲まれ狩猟が盛んな国だ。
ーーフォトキナ王国より評判の愚王子がやってきた。
来賓として、もてなすべきか?
それとも、人質して拘束するべきか?
悪天候にみまわれた為に予定より遅れてアベルが到着すると、ブリュオー城内はざわついた。
国王は領地の視察に出ていて、アベルの処遇についての指示がなかったのだ。
結局、王城から離れた石塔に軟禁状態となった。
与えられたのは、手の届かない高窓に鉄格子がはめられた、昼間も日がほとんど当たらない薄暗い石壁の部屋だった。
古びた木製の椅子と硬いベッド。座り心地も寝心地も最悪だったが、あるだけマシだ。
必要なものがあれば部屋にいる監視に伝えれば当面の生活に困ることはないらしい。
ーーまぁ、俺の居場所なんてこんなものだろう。とりあえず生かしておけば良いのだから。
賢王との誉れ高いラインハルト四世が治めるこの国は、森に囲まれ狩猟が盛んな国だ。
ーーフォトキナ王国より評判の愚王子がやってきた。
来賓として、もてなすべきか?
それとも、人質して拘束するべきか?
悪天候にみまわれた為に予定より遅れてアベルが到着すると、ブリュオー城内はざわついた。
国王は領地の視察に出ていて、アベルの処遇についての指示がなかったのだ。
結局、王城から離れた石塔に軟禁状態となった。
与えられたのは、手の届かない高窓に鉄格子がはめられた、昼間も日がほとんど当たらない薄暗い石壁の部屋だった。
古びた木製の椅子と硬いベッド。座り心地も寝心地も最悪だったが、あるだけマシだ。
必要なものがあれば部屋にいる監視に伝えれば当面の生活に困ることはないらしい。
ーーまぁ、俺の居場所なんてこんなものだろう。とりあえず生かしておけば良いのだから。