幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました
沙也と真悠
「遅いわ」
カチリと内側からオートロックのドアを開け、顔を覗かせた沙也に、真悠の不機嫌そうな声が飛んできた。
インターホンのカメラで見た通りの様子。
赤いブラウスの下には黒のタイトスカートを合わせて、足元はヒールの高いパンプス。
肩からチェーンのついたバッグを掛けている。
「す、すみません……、お待たせしました」
沙也は無理やりマンション内に入られないよう、ささっと通り抜けて、ばたんと閉じてしまう。
その仕草は真悠をさらに機嫌悪くさせたようだ。
「警戒しなくても、不法侵入なんてしないのに。ちゃんとインターホンを鳴らしたでしょ」
どこか拗ねるような声で言われて沙也はちょっと、悪かっただろうか、と思ってしまう。
でもすぐに気を引き締める。
真悠が本当はどんな人物かなんて知らないのだ。
自分との関係は理解しているし、状況だって推察できるから、それならば気を抜いてはいけない。
カチリと内側からオートロックのドアを開け、顔を覗かせた沙也に、真悠の不機嫌そうな声が飛んできた。
インターホンのカメラで見た通りの様子。
赤いブラウスの下には黒のタイトスカートを合わせて、足元はヒールの高いパンプス。
肩からチェーンのついたバッグを掛けている。
「す、すみません……、お待たせしました」
沙也は無理やりマンション内に入られないよう、ささっと通り抜けて、ばたんと閉じてしまう。
その仕草は真悠をさらに機嫌悪くさせたようだ。
「警戒しなくても、不法侵入なんてしないのに。ちゃんとインターホンを鳴らしたでしょ」
どこか拗ねるような声で言われて沙也はちょっと、悪かっただろうか、と思ってしまう。
でもすぐに気を引き締める。
真悠が本当はどんな人物かなんて知らないのだ。
自分との関係は理解しているし、状況だって推察できるから、それならば気を抜いてはいけない。