幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました
これからも、きっと大丈夫
 午前中の話はこれでおしまいだった。

 少し休憩して、その間にランチも食べようという話になる。

 ランチにはまだやや早かったので、先に洋斗の気持ちをほどかせるために休憩することにした。

 洋斗はキッズスペースに向かえた途端、待ってましたとばかりの様子になる。

 ぱたぱたとあちこち回り、やわらかな素材でできた床や浅いフチを、触ったり、体を預けたりしはじめた。

 沙也も清登も中に入り、床に座り込む。

 三人入っても極端に狭くならないくらいなのだ。

「どれで遊ぶかな?」

 端にはおもちゃ箱があった。

 自由に遊んでいいようなので、沙也はいくつか出しながら、洋斗に質問する。

 洋斗はもちろん目移りしたようだったが、手を伸ばしたのは積み木だった。

 木製で、フチが丸めてあるそれは、きっと海外メーカーのものなのだろう。

 カラフルな見た目でかわいらしかった。
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