お菓子の国の王子様〜指切りした約束から婚約まで〜花村三姉妹   美愛と雅の物語
7姫と悪魔 #2

社内メール

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急に始まった同居生活は、思った以上にうまくいっている。自然と会話が増え、お互いのことを少しずつ知ることができていた。

週末の2人は、カフェ併設の本屋で数時間過ごしたり、一緒にスーパーへ買い出しに行ったり、夕飯後に散歩がてらコンビニでスイーツを買ったり。また雅は美愛を手伝い、一緒に料理をする事も増えた。

美愛が実家へジャムや味噌、手作りパスタを持って行くときは、雅が車を出してくれる。

久美子に気に入られている雅は、美愛の実家に泊まるのが常である。もちろん、部屋は別だが、なぜか、部屋着などの『お泊まりセット』まで用意されていた。





しかし、会社では以前と同様に社長と秘書の関係である。
特に契約の中でこの同居については秘密と記されているため、会社内でも特定の人しか知らない。

そのため、車で出社する雅よりも、徒歩の美愛は早く家を出る。
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