お菓子の国の王子様〜指切りした約束から婚約まで〜花村三姉妹   美愛と雅の物語
8姫と悪魔 #3

美愛サイド

美愛サイド





なんだか全身が温かくて気持ちいいし、安心。あれ?でも、プードルのBon Bonってこんなに固かったっけ?


眠気まなこを開けると、目の前は一面ネイビーブルー。


......えっ、なんだか体が思うように動かない。
何だろう、背中に何か感触がある。

ゆっくりと上を見上げると、雅さんの寝顔が‼︎

驚いて息を飲み、思わず小声でささやいてしまった。


「えっ、えーー、どういうこと? なんで雅さんのベッドで一緒にいるの? 覚えていない、覚えていない。今動いたら雅さんを起こしちゃうよね? どうしよう? でも、もう少しこのままでいたいな。お願い、もう少しだけ」


この心臓の鼓動よ、鎮まれ!
雅さんに気づかれちゃうよ。
ハァ〜、温かい。
雅さんにこうやって抱きしめてもらえるのが好き。
時が止まっちゃえばいいのに。
< 170 / 280 >

この作品をシェア

pagetop