続お菓子の国の王子様〜結婚に向けて〜       花村三姉妹  美愛と雅の物語
6:いよいよ結婚に向けて

美愛サイド

カフェBon Bonがオープンして少し落ち着くと思っていたけれど、私のアイデアが採用され、ホワイトデープロジェクトとCool Beautyとのコラボレーション企画で新たに忙しくなっている。


その上、3月14日のホワイトデーには私達の結婚式と食事会も控えている。


雅さんと私も、内輪だけの式と食事会を希望。先月、婚約を発表したため、仕事関係の方々には式の後に手紙で入籍をお知らせすることにした。


2人で話し合って決めたのは、ホテル9(クー)の広い中庭を貸し切り、ウエディングテントを設置して人前式を挙げる予定。
お金をかけて豪華にする必要はなく、家族同様のつながりがある人たちに祝ってもらえたら嬉しい。
人数も多くはない。


雅さんのご家族たちと、私の側からは、りりちゃんとおっちゃま(りりちゃんのご主人である和彦おじさん)夫妻、そして父さまの親友で共同経営者のフィルおじちゃま(フィル・ノーリス)夫妻の2組が参加してくれる。




私のドレスと雅さんのタキシードは圭衣ちゃんがデザインし、作成してくれ、当日は生花の花冠を頭に載せる。これは父さまからの唯一のリクエストで、ヴィッテルスバッハ家の伝統だそうだ。




圭衣ちゃん、ようちゃん、そして新しい家族からあおちゃんとすーちゃんの4人が私たちの結婚式のお手伝いをしてくれている。テント内のデコレーションやウェディングケーキ、お花の手配などを行ってくれる。みんな忙しい中、私たちの希望を叶えようとしてくれて、本当に感謝。


何より嬉しいのは、姉と妹がそれぞれ1人ずつ増え、同時に6人の兄たちができたこと。新しい兄たちもこの式のために協力してくれているらしい。


改めて思うのは、慶智の元祖王子たちは家族に対する思いやりがあり、情深いということ。また、特別な女性に対しては溺愛する傾向がある。
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