御曹司は優しい 音色に溶かされる
帰国そして幸せの未来へ
その頃ゆりえはアナハイムの自宅で早苗から
の電話を受けていた。
「えっ、早苗が結婚するの?
誰と、どこでいつ?」
早口言葉のように繰り出すゆりえの声に、
電話の向こうで早苗は大笑いしている。
ロスと日本は時差が十七時間なのでお互い
なかなか電話するタイミングはなかった。
ボストンでも同じでもっぱらラインや
メールでの連絡ばかりで、早苗の元気な
声を聴くのは久しぶりだ。
「もう、ゆりえってば、落ち着いてよ。
相手は同じ事務所の弁護士で見城昇さん。
ゆりえもきっと顔を合わせた事あるはずよ。
最初はゆりえの顧問の先生の下に
就いてたから…
結婚式は九月の三週目の月曜日よ。
秋分の日で休日なのよ。
だから土日に比べて料金もお安めなの。
招待状送るからね。当然出席よね。
帰って来てくれるでしょう?」
「もちろんよ。
それに見城先生ならよく覚えてる。
初めて事務所に訪ねて行ったときにとても
親切にしてもらったから、そっか、
見城先生とね。
早苗は何も話してくれないんだもん。
付き合ってるなんて知らなかった。
親友としては冷たくない?拗ねるよ」
の電話を受けていた。
「えっ、早苗が結婚するの?
誰と、どこでいつ?」
早口言葉のように繰り出すゆりえの声に、
電話の向こうで早苗は大笑いしている。
ロスと日本は時差が十七時間なのでお互い
なかなか電話するタイミングはなかった。
ボストンでも同じでもっぱらラインや
メールでの連絡ばかりで、早苗の元気な
声を聴くのは久しぶりだ。
「もう、ゆりえってば、落ち着いてよ。
相手は同じ事務所の弁護士で見城昇さん。
ゆりえもきっと顔を合わせた事あるはずよ。
最初はゆりえの顧問の先生の下に
就いてたから…
結婚式は九月の三週目の月曜日よ。
秋分の日で休日なのよ。
だから土日に比べて料金もお安めなの。
招待状送るからね。当然出席よね。
帰って来てくれるでしょう?」
「もちろんよ。
それに見城先生ならよく覚えてる。
初めて事務所に訪ねて行ったときにとても
親切にしてもらったから、そっか、
見城先生とね。
早苗は何も話してくれないんだもん。
付き合ってるなんて知らなかった。
親友としては冷たくない?拗ねるよ」