凄腕レーサーは中身も最上級〜夢見る乙女を眠らせない〜
出会い
「本日はご搭乗いただきまして誠に有難う御座います…」


飛行機のアナウンスが流れて間も無くするとシートベルトのサインが外れた。

私は白石 琴(しらいしこと)25歳。

医薬品会社TCCで研究員をやっている。

趣味は旅行。
一人気ままに旅をするのが好き。

そして今はちょうどイタリアの帰り。

カメラに納めた写真を見返しながら旅を振り返る。

やっぱり本場のイタリア料理は最高だったな。
つい食べ過ぎちゃった。

写真を見ながらニヤニヤしているとすぐ横で誰かが大きな声をあげる。

「あっつ!」

「も、申し訳ございません!」

どうやらCAがホットコーヒーを男性に溢してしまったようだ。

この場合だいたいの人は怒る。

男性を見ればアイマスクを付けていたのか、片目だけを出していた。

うわ、なんかイケメンそう。

どうやら寝ていたところに、隣の客が頼んだコーヒーをこぼされてしまったようだ。

ありゃりゃ。
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