花言葉はピュア ー敏腕社長は百合のような彼女を守り抜くー

さよならのTEL


頼子から嬉しそうな声で電話がかかってきたのは、それから2週間後の夜のことだった。

挨拶もそこそこに、頼子は大きな声で環に言った。

「環!返ってきた!!返ってきたよ、100万円!」

「ほんとに?!」

「うん。ほんとほんと!あの小出って弁護士さんやり手だね。小出さんと大川を会わせたその次の日には、私の口座に100万振り込まれてた。一体どうやって説き伏せたんだろう?」

「かなり優秀な弁護士さんらしいから・・・。頼子、良かったね!」

「うん。環のお陰だよ。ありがとう!」

「ううん。私は何もしてないよ。全部葉山さんと小出さんのお陰。」

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