花言葉はピュア ー敏腕社長は百合のような彼女を守り抜くー

二人きりのディナー


葉山からディナーに誘われた環は、待ち合わせ場所である駅の近くのオブジェの前で、波打つ心を鎮めながら立っていた。

散々迷って選んだ服は、結局無難な白いボウタイブラウスに黒い格子柄のツーピース。

それは細身な環の身体に似合っていた。

この場に来ても環は逡巡していた。

もっと強く断るべきだったのではないか、と。

< 36 / 226 >

この作品をシェア

pagetop