燃ゆる熱愛〜再会したエリート消防士に双子ごと守られています〜

七、

 四人で過ごした日から橙吾さんとは毎日連絡を取り合っていて、時間が合うときはビデオ通話で双子とも話をしている。

 一度食事に連れていってもらったのだが、それは体調があまりよくないとこぼした私を心配した橙吾さんが、東京から飛んできてくれたのだ。

 姉にも家族があるしあまり迷惑はかけたくないと、高熱が出たりしてどうにもならないとき以外は頼らないようにしている。だから久し振りに誰かに甘えることができて、これだけのことで泣きそうになった。

 橙吾さんとずっと一緒にいたいと思うし、家族になりたいと欲が出ている。

 でも、子どもたちにとってはいきなり現れた知らない男の人だから。とくに人見知りの激しい桜子が橙吾さんを受け入れるまでは、慎重にならなければいけない。

 保育園は奇跡的に追加募集の枠が空いており、五月からの入園が決まっている。

 ただ、新居が決まっていない。子どもが住みやすい場所がいいので、きちんと内見して周辺環境についても調べたい。
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