貴方が結ぶ二重螺旋 ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
4 螺旋はほどかれ、結ばれる
ららかは得意げに歩き、会場に入る。
華やかなさざめきに、これこそが自分に相応しい場所だと思う。
迅を見つけると、目が合った。にっこりと笑みを向けると、迅が驚きを浮かべる。
そうでしょう、とららかは思う。私のあまりの美しさに驚いたのよね。
迅の隣にいる男も違う種類のイケメンだった。迅と知り合いなのだろう、だったらあの男も落として私の虜にしなくちゃ。でもまずは本命のほうから。
笑顔のまま歩みよると迅を見あげた。
龍耶よりも背が高くて見栄えがする。龍耶なんて少しでも背を高く見せようと髪を立てているが、ららかがハイヒールを履くとそれほど身長差がなくて物足りない。
「婚約者さんがお帰りだね。あ、メイクと髪型変えた?」
隣のイケメンが言い、ららかはにっこりと笑みを見せた。それからまた迅を見る。
「お待たせ。髪が崩れちゃって直してたら遅くなっちゃったわ」
「なにしに来た」
きつく問われて、ららかは首を傾げて見せる。
「どうしたの?」
「百合花さんをどうした!」
怒鳴られて、ららかは驚愕した。
まさか、見分けたというのだろうか。母ですら見分けがつかないときがあるのに。百合花のスマホの顔認証だってクリアできるのに。
異変に気づいた周囲がざわざわとふたりと見る。
華やかなさざめきに、これこそが自分に相応しい場所だと思う。
迅を見つけると、目が合った。にっこりと笑みを向けると、迅が驚きを浮かべる。
そうでしょう、とららかは思う。私のあまりの美しさに驚いたのよね。
迅の隣にいる男も違う種類のイケメンだった。迅と知り合いなのだろう、だったらあの男も落として私の虜にしなくちゃ。でもまずは本命のほうから。
笑顔のまま歩みよると迅を見あげた。
龍耶よりも背が高くて見栄えがする。龍耶なんて少しでも背を高く見せようと髪を立てているが、ららかがハイヒールを履くとそれほど身長差がなくて物足りない。
「婚約者さんがお帰りだね。あ、メイクと髪型変えた?」
隣のイケメンが言い、ららかはにっこりと笑みを見せた。それからまた迅を見る。
「お待たせ。髪が崩れちゃって直してたら遅くなっちゃったわ」
「なにしに来た」
きつく問われて、ららかは首を傾げて見せる。
「どうしたの?」
「百合花さんをどうした!」
怒鳴られて、ららかは驚愕した。
まさか、見分けたというのだろうか。母ですら見分けがつかないときがあるのに。百合花のスマホの顔認証だってクリアできるのに。
異変に気づいた周囲がざわざわとふたりと見る。