貴方が結ぶ二重螺旋 ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
2 鋼鉄の弁護士、微笑する
タクシーに乗って連れていかれたのは彼の実家だった。
建物を見て、百合花は呆然とする。
百合花の家だって豪華だという自覚はあったが、ここはそれ以上だ。
広い敷地にプールつきの芝生の庭があり、家屋はゆったりとモダンだ。
玄関の鍵を開けると、彼は先に百合花を家の中に入れた。
エントランスは壁の一部が窪んでいて木製の花台に大きな花瓶が置かれ、ひまわりが飾られていた。
広々としたそこで靴を脱ぎ、出されたスリッパに履き替える。
彼に連れられてリビングに行くと、ソファに座っていた春子が顔中に笑みを浮かべて立ち上がった。
「んまあああ! 迅が女の子をお持ち帰りしたわ!」
「下品なことを言わないでください。保護したんです」
「……なにか事情があるのね、いいわ、お茶を淹れてくるわね」
春子がリビングを出て行く。
百合花は戸惑い、迅を見た。
「とりあえず座ってくれ」
「はい」
百合花はおずおずとソファの端っこに座る。端っこすぎてちょこんとお尻が載っている程度だ。
「それでは落ちるだろう」
呆れた声に、百合花はびくっとした拍子に落ちた。
「なにをやっている」
呆れはてた様子に、百合花は身を縮めた。
「ほら」
手を出され、百合花はぽかんと彼を見る。
建物を見て、百合花は呆然とする。
百合花の家だって豪華だという自覚はあったが、ここはそれ以上だ。
広い敷地にプールつきの芝生の庭があり、家屋はゆったりとモダンだ。
玄関の鍵を開けると、彼は先に百合花を家の中に入れた。
エントランスは壁の一部が窪んでいて木製の花台に大きな花瓶が置かれ、ひまわりが飾られていた。
広々としたそこで靴を脱ぎ、出されたスリッパに履き替える。
彼に連れられてリビングに行くと、ソファに座っていた春子が顔中に笑みを浮かべて立ち上がった。
「んまあああ! 迅が女の子をお持ち帰りしたわ!」
「下品なことを言わないでください。保護したんです」
「……なにか事情があるのね、いいわ、お茶を淹れてくるわね」
春子がリビングを出て行く。
百合花は戸惑い、迅を見た。
「とりあえず座ってくれ」
「はい」
百合花はおずおずとソファの端っこに座る。端っこすぎてちょこんとお尻が載っている程度だ。
「それでは落ちるだろう」
呆れた声に、百合花はびくっとした拍子に落ちた。
「なにをやっている」
呆れはてた様子に、百合花は身を縮めた。
「ほら」
手を出され、百合花はぽかんと彼を見る。